99%の学生が知らない「ブラック整骨院」の見抜き方7選
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柔道整復師や鍼灸師を目指す学生、そして転職を考えている治療家に注意してほしい「ブラック整骨院(治療院)」の存在。
職場選びを誤ってブラックな院に入ってしまうと、治療家としての治療技術が身につかないばかりか、ギャップに耐えきれず早期離職に追い込まれてしまうケースもあります。
そこで本記事では、これまで2000人以上の治療家の就職・転職を支援してきた視点から、求人票や見学・面接時に必ず確認すべき「ブラック整骨院の見抜き方7選」を徹底解説します。
1986年生まれ。千葉市出身。3児の父。 2018年(株)じんじあいであ設立。 整骨院業界に採用という角度から貢献するため、教育・運営・店舗展開なども多面的にサポート。 人材供給だけでなくフォローアップ、院運営のコンサルティングも行う
なぜ99%の学生が見落としてしまうのか?

多くの学生が職場選びで失敗してしまう理由は、とてもシンプルです。
「給料が高い」「院の雰囲気がアットホームで優しそう」「ホームページが綺麗」といった、表面的な情報だけで判断してしまうからです。
しかし、本当に見るべきポイントは「その院で治療家として成長できるか」「院長とスタッフが良い関係性であるか」などの、求人票には出ない実情です。
ここを見落としたまま就職を決めてしまう人が多いため、最近では入社した院を辞めるだけでなく治療院業界から離れてしまう人もいます。
そんなミスマッチを防ぐためにも、以下の7点を押さえておきましょう。
ブラック治療院の見分け方7選
- 教育制度がふわっとしている
- 離職率を教えてくれない
- 新患に入れない
- 給料だけ異常に高い
- 質問すると嫌な顔をする
- 理念だけが立派
- 治療体験をしない
これらを事前にチェックできるようになるだけで、ブラック院を回避できる確率は格段に上がります。
1.教育制度がふわっとしている

これは、新人が入社したときの明確なカリキュラムがない院のことです。
大手のグループ院であれば、同期と一緒に決められたカリキュラムに沿って段階的に研修を進める仕組みが整っているケースがほとんどです。一方で、中小規模の個人院の場合、残念ながら8〜9割は体系的な教育制度が整っていません。
中小個人院でよく見られるのが「院長の手が空いた時間に教える」「まずは受付業務に入って患者さんの名前を覚えるところから」という曖昧な方針です。
もちろん受付業務自体が悪いわけではありませんが、問題は「いつまでに何を習得し、どの段階で施術に入るか」のロードマップがないことです。
こうした院を見分けるためには、面談で以下のような質問をしてみましょう。
おすすめの質問
- 入社半年後でどのような技術を学び、どの症状まで診られるようになりますか?
- 研修はいつ、どのくらいの頻度で行いますか?
- 研修は診療時間内に行いますか?もしくは診療時間後ですか?
- 研修は誰が担当しますか?
これに対する回答がふわっとしていて抽象的だったり、「現場で自然と覚えるよ」といった返答しかない場合は注意が必要です。
2.離職率を教えてくれない

スタッフの定着率や離職率について質問した際に、明確な数字が出ずに「うちはあんまり辞めないよ」など曖昧な回答が返ってくる院もあります。
というのも、小規模な治療院では離職率などのデータを正確に取っていないことも珍しくありません。
また「今いるスタッフは全員勤続3年以上です」とアピールしていても、その裏で新人が入っては数ヶ月で辞めるサイクルを繰り返している院もあるので注意が必要です。
ここで知っておくべきなのは「名プレイヤーが必ずしも名監督ではない」という現実です。
院長自身がどれだけ患者さんから支持されていても、他人に技術を教えて育てる能力はまったく別のスキルです。
見極めるポイントとして、「過去にこの院から独立された先生はいらっしゃいますか?」と聞いてみるのもおすすめです。人を育てる力がある院なら、卒業生の実績も誇らしげに教えてくれるはずです。
3.新患に入れない

入社後にどれだけ時間が経っても新患(新規の患者さん)を担当させてもらえない環境は、治療家としてとても辛いものです。
問診から検査、施術、そして次回予約や通院指導までを一貫して経験することは、治療家として独り立ちするためにとても重要なステップです。
そのため、新患に入れないということは、いつまで経っても自分が担当する患者さんが増えず、臨床経験を積むチャンスそのものが少ないことを意味します。
新患に入れない背景には、院の形態ごとに以下のような理由があります。
新患に入れないよくあるケース
- 中小個人院の場合
近年は新患1人を集客するために多額の広告費がかかります。そのため、院長は確実にリピート(継続通院)を取れる優秀なスタッフだけで新患を囲い込み、新人には新患を任せません。 - 一部のグループ院の場合
トーク力が高く回数券を販売できる一部のスタッフだけを「営業部隊」として新患に入れ、他の若手スタッフは「回数券を消化するための施術部隊」として分業している院があります。
見極めるポイントとしては、以下のような質問をしてみましょう。
- ・入社したらいつ頃から新患の問診・施術に入れますか?
- ・新人が新患に入るための合格基準やステップはありますか?
若手を新患に入れるための仕組みやサポート体制があるかどうか見えてきます。
4.給料だけ異常に高い

初任給や月給が相場に比べて高い求人には、それ相応の理由が存在します。
整骨院や鍼灸院のような治療院業界では、よく「給与の3倍の売上を作れ」と言われます。
たとえば月給30万円の会社の場合、社会保険料の会社負担や諸経費を考慮すると、そのスタッフは毎月100万円〜120万円前後の売上を作る必要があります。
しかし現実には、柔整・鍼灸業界全体で見ても毎月120万円以上の売上を安定して作れるスタッフは10%もいません。
それにもかかわらず未経験や若手に最初から高額な月給を提示している現状には、以下のような落とし穴があるのです。
給与が異常に高い院の落とし穴
- 高い給与と現場での働きを比べられてしまう
人手不足だからと無理に給与を上げて採用したものの、院側の期待値が高くなりすぎてしまい、「こんなに高い給料を払っているのに見合っていない」と不満をぶつけられるケースも。 - 社会保険の未加入
最近では少なくなりましたが、健康保険、厚生年金に未加入の求人もあります。会社負担分(スタッフ1人あたり月5〜7万円程度)を削減し、その分を見かけ上の額面給料に上乗せして高く見せている院もあることを知っておきましょう。
高給与の求人を見つけたらすぐに飛びつくのではなく「なぜその給与が出せるのか?売上ノルマや達成条件があるのか?」という疑問を持ったり、「社会保険(健康保険・厚生年金)が完備されているか?」という点までしっかり確認しておきましょう。
実際に面接の時に、雇用契約書を受け取って確認することも大切です。
5.質問すると嫌な顔をする

面接や見学の際、給与、賞与、残業時間、有給消化などの待遇面について質問したとき、中には経営者や面接官が嫌な顔をする院もあります。
面接の場における経営者の態度は、入社後の人間関係そのものを映し出しています。
お金や待遇の質問をしただけで「最初から条件ばかり気にするやつは採用したくない」といった態度をとる院は、入社後の関係性も決して対等だとは言えないでしょう。
そうした院に入社すると、将来的に昇給の相談をした際にも同様に煙たがられたり、困ったことを気軽に相談しづらい職場環境である可能性も高いです。
治療家や従業員である前に一人の社会人なので、労働条件を確認するのは当然です。
安心して長く働くためにも、待遇面の話にオープンに真摯に向き合ってくれる院が理想です。
6.理念だけが立派

ホームページや院内掲示板には素晴らしい理念が並んでいるものの、実態が伴っていない院も数多くあります。
もちろん、企業理念や治療理念そのものは非常に大切な道標です。
しかし、ブラック治療院でよくあるのは、経営陣やマネージャー層だけが理念に熱狂していて、現場のスタッフは長時間労働や低賃金という現状があるため理念に対して冷めてしまっている状態です。
「患者さんの笑顔のために」という美しい言葉の裏に、スタッフのサービス残業や休日出勤などがあるケースもあるのです。
院を見学した際には、院長だけでなくそこで働く一般スタッフの表情や雰囲気も観察してください。
理念を語る院長の隣で、スタッフが疲れ切った顔をしていないか、理念と実際の労働環境(拘束時間や待遇)がかけ離れていないかを注意して見てみましょう。
7.治療体験をしない

中小規模の整骨院を見学する際は、ぜひ治療を体験させてもらいましょう。
グループ院と比較したときの中小個人院の最大の強みは、大手には真似できない「院長独自の高い治療技術」や「こだわりの臨床力」であるはずです。
求職者にその技術を体感させないということは、自社の技術に自信がないか、あるいは「教える側・教わる側」という上下関係を意識しすぎて技術を出し惜しみしている可能性もあります。
中小規模院への就職を考えている人こそ、自分がその院の技術を受けてみて「すごい」と感動できる経験が必要です。
それが志望動機になり、技術習得のための修行や勉強を乗り越える原動力になります。
見学を申し込む際は「施術を体験させていただくことは可能ですか?」とお願いしてみて、「自分もこの治療ができるようになりたい!」と思える院との出会いを探しましょう。
まとめ:後悔しないために「就活の入り口」を固めよう
治療家の世界は職人の世界です。
5年、10年と現場で技術と経験を積み重ねることで、誰にも奪われない価値あるスキルが身につきます。
だからこそ、1つ目の職場はとても重要です。
尊敬できる治療家のもとで安心して治療技術を学ぶためにも、以下の7つのポイントをチェックしておきましょう。
ブラック治療院の見分け方7選(まとめ)
- 教育制度がふわっとしている
体系的なカリキュラムとステップがあるか - 離職率を教えてくれない
独立した先輩が活躍しているか - 新患に入れない
若手にも新規患者を担当させる仕組みがあるか - 給料だけ異常に高い
高給与に見合う売上ノルマや社会保険の有無を確認 - 質問すると嫌な顔をする
待遇の話に対しても誠実に向き合ってくれるか - 理念だけが立派
理念先行でやりがい搾取になっていないか - 治療体験をしない
自分が納得し、感動できる技術を持っているか
職場選びは、あなたの治療家人生を左右する大切な決断です。
決して求人票の表面的な情報だけに惑わされず、見学や面接の場でこれら7つの視点をしっかりとチェックしてください!
弊社じんじあいであのYoutubeでは、治療院業界の裏側や治療家のキャリアについても解説しています。ぜひ情報収集に活用してみてください。
