2026.04.27
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【年収600万!?】治療家が知っておくべき「つり求人」の正体と、一生モノのキャリアの築き方

この動画の内容はこちらの動画でも解説しています。

SNSでこんな魅力的な求人広告を見たことはありませんか?

  • ・治療家求む!
  • ・年収600万円
  • ・年間休日120日以上
  • ・賞与年2回
  • ・18時帰宅

「こんなに条件が良いなら、自分も稼げるかも!」と期待に胸を膨らませて応募したくなる気持ちはよくわかります。

しかし、15年以上この業界の求人を分析し続けてきた立場から言わせてもらうと、これらの数字をそのまま真に受けてしまうのは非常に危険です。

実際に、好条件に惹かれて就職したものの理想と現実のギャップに苦しむ若手も少なくありません。

この記事では、年収600万円の求人の裏側から、業界の裏事情、治療家業界でのキャリアの築き方までを詳しくお伝えします。

この記事の監修者

株式会社じんじあいであ

代表取締役・塩田
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1986年生まれ。千葉市出身。3児の父。 2018年(株)じんじあいであ設立。 整骨院業界に採用という角度から貢献するため、教育・運営・店舗展開なども他面的にサポート。 人材供給だけでなくフォローアップ、院運営のコンサルティングも行う

「給与の3倍稼げ」と言われる治療院業界

この業界の年収600万円は、かなりハードルが高い

そもそも前提として、治療家業界では受け取る給与の3倍の売上を上げることが求められます。

これは労働集約型ビジネスである治療院業界でよく言われることで、詳細が気になる方はこちらの記事で詳しく解説しているのでぜひ一度読んでみてください。

このような業界で年収600万円を希望するのであれば、年間で2000万円近く、月で言うと130万〜150万円ほどの売上を出し続けなければいけないレベルになってきます。

この業界の年収600万円というのは、それほどハードルが高いものだと思っておきましょう。

なぜSNSで好条件の求人が出てくるのか?つり求人の正体

本来は実現が難しいはずの好条件がなぜ広告として流れてくるのか、その背景には人材紹介会社が就職候補者の情報を集めるという目的があります。

彼らは広告費用をかけて、あなたたちから問い合わせをもらうきっかけを作ろうとしています。

しかし現実には以下のような結果になることも。

  • ・応募してもその募集は終わってしまったと言われる
  • ・代わりに別の求人を提案される

このように、SNS広告で理想に近い条件を提示することで、若手治療家との接点を持とうとしているケースも多いのです。

治療家が高年収を得たいならこの2パターン

私はこの業界の動向を15年間も見続けていますが、キャリアのスタート時から年収600万円が保証される職場はほとんど存在しません。

この水準の収入を達成するためには、高い売上を作る力、あるいは周囲を育ててチームの成果を高める力が必要です。

実際に高収入を得ている治療家は確かに存在しますが、彼らは皆、現場で地道に実績を積み重ねた結果として高い報酬を得ています。

最初から容易に手に入れられる金額ではないという現実を、まずはしっかりと認識しておく必要があります。

治療院業界は「初任給だけ」が上がっている

ここでもう一つ、治療院業界の給与に関する最近の傾向をお伝えしておきます。

ここ10年間で初任給が急上昇

実はここ10年ほどで、柔道整復師や鍼灸師の初任給の相場は大きく変わりました。

以前であれば25万円でも好待遇とされていましたが、今では30万円や35万円といった金額を提示する院を目にすることも珍しくありません。

ここで冷静に考えなければならないのは「現場が生み出している売上も同じように増えているのか」という点です。

答えはNOです。会社の利益が大幅に増えて給与に還元されているわけではないのに、なぜ初任給だけがこれほど上がっているのでしょうか。

実は将来の昇給分を受け取っている

売上が大きく増えていないのに給料を上げられる理由、それは将来の昇給分を先に受け取っているという構造にあります。

一昔前であれば、初任給が22万〜25万円程度からスタートし、経験を積むごとに少しずつ昇給していくのが自然な形でした。

しかし、人手を確保するために、多くの院が将来5年かけて上がるはずだった昇給分を、入社1年目の基本給にすべて含めてしまっています。

その結果、次のような状況に直面することがあります。

  • ・初給与は高いものの、そこから給与がほとんど上がらない
  • ・初年度から上限に近い給与のため、たとえ役職につけても手当が少ない

このように、高すぎる初任給は将来の昇給分を削って作られた数字である可能性が高いのです。

効率的に仕組化された治療

初任給を高く設定して人を集めている院では、利益を確保するために効率的な仕組みを作っていることが多いです。

具体的には、個人の治療技術に頼らず、どのスタッフが対応しても売上が上がるようなマニュアル治療機械を導入する院経営へシフトしていきます。

その結果、現場では以下のような状況に陥りやすくなります。

  • ・技術を磨くことよりも、マニュアル通りの営業活動や数値管理が優先される
  • ・夜10時過ぎまで拘束されるなど、労働環境が厳しくなりがちである
  • ・有給休暇が会社側の都合で計画的に消化され、自由に使えない

給料の高さだけで職場を選んでしまうと、20代という大切な修行期間を、技術習得ではなく仕組みを動かす歯車として過ごしてしまうリスクがあるのです。

20代で掴むべき!〇〇を習得せよ

若いうちに仕組みに頼りすぎることのリスク

20代という時期は、治療家にとって大変重要です。

それは、20代のうちは周囲からからさまざまなことを教えてもらえて、柔軟に吸収できるから。

この大切な時期に「技術を磨くこと」を避け、マニュアルや機械に頼り切った治療を続けてしまうと、30代を前に以下のような状況に陥ってしまう可能性があります。

  • ・売上ばかりを優先し、患者さんと真剣に向き合う経験が不足してしまう
  • ・会社独自のルールには詳しいものの、会社外で使える技術が身についていない
  • ・環境を変えようとしたときに、他で通用する実力がないことに気づく

実際に、このような状況に直面して20代後半〜30代でこの業界を離れてしまうケースも少なくありません。

今の時期に本当に大切にすべきなのは、目先の高い給与よりも「将来にわたって自分を支えてくれる確かな技術を習得すること」なのです。

治療家の本質は「治せる技術」があること

多くのグループ院では独自の研修制度が整っていますが、その内容が必ずしも「どの現場でも求められる治療技術そのもの」とは限りません 。

実際には、以下のような組織を円滑に運営するための能力に重点が置かれているケースが多く見受けられます。

  • ・月間の売上目標を達成するための数値管理能力
  • ・回数券の販売や次回の予約を促すためのトークスキル
  • ・マニュアル化された機械操作やあらかじめ決められた手順の作業力

これらは今の職場で評価を得るためには役立ちますが、会社の外に出たときに自分自身の武器として語れるものにはなりにくいのが実情です。

治療家としての本当の実力は、患者さんとの一対一の時間を通じて磨かれるものです。

目の前で急な痛みにより動けなくなっている人がいたとき、自信を持って名乗り出られるような「治せる技術」を持つことがとても重要なのです。

そのためにも、時間と熱量を注いで症状を深く観察し、手技を一つひとつ自分のものにしていく。そんな姿勢を大切にし、その姿勢を後押ししてくれる職場環境を真剣に探しましょう。

こうした治せる技術をしっかりと身につけていれば、どのような環境の変化があっても、自らの力だけで価値を生み出し続けていくことが可能になります。

まとめ:就職先は目先の数字ではなく「将来の期待値」で選ぼう

求人票に並ぶ魅力的な給与額は、あくまで「採用するための数字」に過ぎません。

20代という貴重な時期に本当に手に入れるべきなのは、目先の高い初任給ではなく、将来的に自分の中にある技術と経験です。

後悔しないキャリアを築くために、まずは職場適正検査などで自分の適性を客観的に知り、納得感のある一歩を踏み出しましょう。

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