2024.09.14
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治療院(整骨院)業界の労働条件は?平均給料や休日と注意すべき落とし穴

こんにちは!株式会社じんじあいであの塩田です。

これから治療院(整骨院)業界に就職・転職する人は、業界の労働条件が気になる人も多いはず。

この記事をおすすめしたい人

  • 治療院(整骨院)に就職・転職したい
  • 就活を控えているが、良し悪しが分からない
  • 今の職場と業界平均と比べたい

私はこれまでたくさんの若手治療家の就職・転職支援をしてきましたが、やはり平均的な条件があります。

そこで、10年以上この業界の求人を見てきた中で治療院業界の平均給料・休日・勤務時間をまとめつつ、求人票の裏に隠れた落とし穴を紹介します。

治療院(整骨院)業界の労働条件は?平均的な条件を紹介

働くにあたって、給料や休みも大切ですよね。

私は10年以上この業界の求人を見てきましたが、感覚として以下が平均ラインです。

治療院(整骨院)業界の平均的な労働条件

  • 給与:24〜26万円(首都圏平均)
  • 年間休日:105日
  • 勤務時間:8時30分〜13時30分/14時45分〜20時45分

院の方針や営業時間によって多少違いはありますが、このような求人が一般的かと思います。

しかし、実は求人票には重大な落とし穴があります。この情報を純粋に鵜呑みにしてはいけません。

就職先の候補が出てきたら、決定する前に必ず次で紹介するチェックポイントを抑えてください。

求人票に隠れた「落とし穴」

求人票に隠れた落とし穴。

それは「求人票には本当のことを書かない」というケースです。

正確にいうと、嘘にならない程度に条件を盛って求人票を作っているケースが多々あります。

私はグループ院で人事部長をしていた経験があるので分かりますが、求人票に良いことを書くのは当たり前です。なぜなら、入社して欲しくて求人票を出しているのに、内容が貧相では人が来てくれるわけがないから。

その結果どうなるかと言うと、社内でも条件よく働いている人の働き方も含め、幅を持たせて労働条件を掲載することになります。

求人票の落とし穴の例
【求人票の記載】
給与20〜50万円(経験とスキルに応じて)

【現実】
「50万円をもらっているのは社員300人の中でたった10人だけ」

求人票に書いてあった給与50万というのは、上位3%の役職レベルまで上り詰めた人の給与。
一般社員には到底難しい給与が、求人票に記載されていた…。

求人票は鵜呑みにして「この会社なら月50万円の可能性があるかも」と夢を見る前に、ぜひ次で紹介するチェック項目を見て、給与・休日・勤務時間の「リアル」を自分の目で確認することを強くお勧めします。

本当の労働環境を見抜け!給与・休日・勤務時間のチェック項目

ここからは求人票をよりリアルに見るためのチェック項目を紹介します。

求人票はあくまで参考程度にして、あなたが働く環境は、あなたの目で、しっかり確認しましょう。

初任給からの昇給はあるか

その職場で働いた時にもらえる「本当の現実的な給与」を見極める必要があります。

チェック項目は以下の3点です。

給与に関するチェック項目

  • 昇給があるか
  • 年間休日との比較
  • 何が学べるか

1の昇給に関しては、5年目の先輩に「初任給から給与は上がりましたか?」と聞くのが一番早いです。

2は要注意で「給料は高いけど、休みが少ない」というケースもあり得ます。また、有給休暇が年間休日に含まれていることも多く、お盆の夏休みや年末年始の冬休み有給を消化させるケースもあります。

最後の3は、給与だけでなく「何のために働くか」という視点です。例えば、大切な趣味や家族のために一定以上の給料を死守したいのか、独立開業を目指して今は給与より治療技術を第一に考えるのか、これは人によって価値観が異なる部分です。

週休◯日ではなく年間休日を確認せよ

休日は、「週休2日」などの見方だけでなく「年間休日」で計算をしましょう。

休日のよくある例

  • 完全週休2日制=年間104日(土日が全部休日)
  • 月8休み=年間96日(月に8回好きなところを選択)
  • 祝日休み=年間休日+16日(GWがある)
  • 長期休暇=夏期休暇3日(8月13日〜15日)/冬季休暇5日(12月30日〜1月3日)

ここで重要なのは、基本的に有給休暇は年間休日に含まれないということ。

また、計画的有給休暇の有無も確認しましょう。これは有給休暇の半数を会社側が指定できる制度で、これがある会社だと夏期休暇と冬季休暇が有給休暇として消化されている可能性があります。

本当の出社・帰宅時間は何時?

治療院の営業時間は、必ずしも出社時間と帰宅時間にはなりません。

清掃員や事務員を別で雇っていない限り、患者さんが来る前の準備があり、患者さんが帰ったら掃除や片付け、レジ締め業務などが発生します。

勤務時間のよくある例

【求人票の掲載】
9時〜12時30分/15時〜20時(休憩2時間30分)

【実際の勤務時間】
8時30分出勤〜13時30分/14時45分〜20時45分

こういうケースも多いため、必ず実際の出社時間と帰宅時間を確認しましょう。

また、院によっては就業後に勉強会があるケースもあります。帰宅時間が遅くなる場合もあるため、終業後に勉強会やトレーナー業務があるかも聞いておきましょう。

これらの条件を見比べた上でいくつか候補がある場合は、この記事を参考に自分に合った職場を見極めていきましょう。

就職を労働条件だけで決めるのが危険な理由

私はこれまで数多くの若手治療家の就職支援をしてきました。

その中で、この業界の就職・転職は「目に見える労働条件だけで就職を決めること」はかなり危険だと思っています。

本当に大切にすべきなのは、治療家を目指した志望理由。

「治療家の理想像」という大切な自分軸をスキップし、労働条件だけで職場を探し、いざ入社して職場とのギャップに苦しんでしまうという若手治療家を数多く見てきました。

職場で感じるキャップの例
【Aさん】
給料や休日などの労働条件が良かった院に就職。
しかし、実際に働いてみると、治療家として技術が必要な”鑑別”がほぼ自動化されている院だった。
結果、「技術がある治療家」になりたくて就職したのに、現実は技術が高くなくても出来る「サービス業」の側面が強く、大きなギャップを感じて就職から1年未満で退社。

【Bさん】
スポーツに関われるトレーナー業務をしたくて、ある院に就職。
しかし、実際には仕事として関わるというより、少ない休みや終業後に無料でトレーナー業務をしている現実に苦しみ、就職から2年で退社。

「理想の治療家像」の具体的な考え方や重要性はこちらの記事で解説していますので、治療院業界で就職・転職をしたい方はぜひご覧ください。

就職に対する自分の価値観を考えよう

今回は治療院業界の平均的な労働条件を紹介しました。

こうした労働条件を踏まえて、あなたはどんな整骨院で、何を得ながら働きたいか?を考えていきましょう。

・あなたはなぜ治療家を目指したのですか?

・どんな治療家になりたいですか?

このように自分の価値観に向き合うことで、自ずと自分のタイプが分かり、どのような治療院と相性が良いのかが分かってきます。

自分だけで難しいと感じたら、ぜひ若手治療家向けの適性検査を受けてみてください。

弊社がオリジナルで作成したもので、いくつかの質問に答えるだけで、あなたの価値観やタイプを診断sてくれます。

誰でも無料で受けられますので、ぜひ受けてみてくださいね!

この記事の監修者

株式会社じんじあいであ

代表取締役・塩田
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1986年生まれ。千葉市出身。3児の父。 2018年(株)じんじあいであ設立。 整骨院業界に採用という角度から貢献するため、教育・運営・店舗展開なども他面的にサポート。 人材供給だけでなくフォローアップ、院運営のコンサルティングも行う

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