就職する治療院(整骨院)はどう決める?職場の見極め方とチェックシート
こんにちは!株式会社じんじあいであの塩田です。
治療院(整骨院)業界の就活では、労働条件だけでなく自分軸を決めることが大切です。
その上で、数ある院の中から「どこに就職するか」を選んでいくことになります。
この記事をおすすめしたい人
- 自分の希望に合った職場を見つけたい
- 就職先の候補が複数あって迷っている
今回は、治療院(整骨院)業界の就職・転職支援を行っている私が、候補院の中から「本当に自分に合った治療院(整骨院)」を見極める方法を紹介します。
職場を見極める3つのポイント
気になる職場が見つかったら、以下の3つを特に注意して見てみましょう。
「治療のこと」「社長のこと」「会社のこと」
この項目は、私が長年この業界を見てきて「治療院の特徴が出やすい」と感じる項目です。
治療院業界の就職は一般業界と比べて10年以上も遅れており、学校に就職支援センターもないし、友達や先輩の紹介で就職が決まったりします。
これを読んでいるあなたも、就職先や転職先をいくつか選んでいたり、「うちに来る?」と声をかけてくれた治療院があるなら、就職を決める前に「治療」「社長」「会社」の3つのポイントを必ず見てください。
見ると言っても、何をどう見れば?となると思うので、次は具体的に見るべき項目を解説します。
その治療院は、どんな治療をしているか
弊社は若手治療家の就職・転職支援をしていますが、彼らには「治療体験」を強くおすすめしています。
これは就職を考えている身として、堂々と見学に行かせてもらい、治療を体験してみよう!というものです。
治療体験をすれば、ただの院内見学だけでは分からない、この院でどんな治療をしているか?を自ら体験できます。
ここで絶対に外してはいけない事は「この治療が学びたい」と思えるかどうかです。
治療体験で見るべきポイント
- 問診
検査方法や見立てを実際に体験する。
自分が納得できるか?この技術を学びたいと思うか?を判断 - 勉強会
いつ、どこで行うのか?勤務中にやるのか、勤務時間外なのか?を実際に聞いてみる。
院を閉めて合同勉強会をやっていたら、治療技術向上のチャンス! - 治療方法
治療がパターン化していないか?深さを追求しているか?
治療家が自分の頭でしっかり考えて判断した治療なのか?を見極めよう。
「この治療方法を大事な人にも提供できるか」が判断基準です。 - 通院指導
患者さんのことや通院指導について聞いてみる。
回数券は悪ではないが回数券を売るためのクロージングがあって、中にはまるで営業マンの様な仕事をしている治療家や治療院も。
院長が現場に出ている治療院であれば院長の技術も分かりますし、未来の先輩社員が治療をしてくれる場合は自分の将来像と重ねて考えてみましょう。
これから技術を学びたい若手治療家は、治療技術の向上に大切な「勉強会」についても聞いてください。ポイントは「いつどこで勉強会をやるか?」ということ。
昼休憩や営業時間後に勉強会をやる所もある(残業代は出ないケースも)一方で、店舗を休業して分院を集め、しっかり給与をもらえる勤務時間内に合同勉強会をやるというケースもあります。
実はこの業界では、学校で学んだことが現場で活かせるか?と言われると、そうでないこともあります。
もちろん治療院(整骨院)には医療・治療という側面もありますが、実際に患者さんを前にすると「サービス業」や「接客業」の側面が強いのも事実。その中で通院指導のバランスや技術が活かせる治療なのかを自分の目で確かめましょう。
その治療院の社長は、どんな人か
できれば、院の社長と直接話す機会を作りましょう。
治療院には、トップである社長の想いや性格が出ます。
治療に重きを置く「治療家」なのか、経営に重きを置く「経営者」なのか。もっと言うと、数字と人のどちらを大切にしているのか?ということです。
社長を見るべきポイント
- プロフィール
修行歴がある社長なのか、それとも早くから独立している人なのか。
現場歴がどのくらいある人なのか。 - 考え方
対話をする機会があれば、社長個人のことをどんどん聞いてみましょう。
治療へのこだわり、教育へのこだわりに共感できるかどうかは重要な志望動機です。 - 普段の業務
現場に出ているのか、経営をしているのか、勉強しているのか、それともゴルフをしているのか。
特にこれまでの経歴として、治療家を目指したきっかけや院長になるまでの道のりを聞くと良いでしょう。
ただし、100人以上社員がいる会社では社長のことを知りづらいのも事実。
そんな時は、社長のSNSを見るという方法もあります。
その治療院の運営会社は、どんな会社か
社長以外に、運営会社のことも知っておきましょう。
その会社はどの方向に目標を置いているのか?何を大切にしているのか?を、ホームページを見たり採用担当者や人事と話しながら分析しましょう。
売上や患者数などの数字の話が多い会社は、あなたが働いた後も数字にコミットせざるを得ない環境かもしれません。
会社を見るべきポイント
- 売上意識
ノルマ(予算)があるのか。
ノルマ達成できない時は「無料体験会」「休日診療」で売上を補填するケースも多々あり。 - 分院展開
良い人材が育ったから分院したのか、それとも出店計画を元に分院するのか。
この大きな方針の違いをしっかり把握しよう。 - キャリアアップ
治療院業界で深刻な「ポスト不足」という問題。
院長になりたくてもなれない。マネージャーなんて夢のまた夢かも…?
そこで働いたらどんなキャリアアップが望めるのかを確認しよう。 - コンサル、セミナー業務
現場で働く以外に、こうしたキャリアアップもあります。
会社や社長はどんな方針なのか、自分がどうしたいかが重要です。
この他にも、店舗数に対するスタッフ採用人数から「会社の体制」も垣間見えます。
採用人数が多いということは、新しく入ったスタッフでも即戦力として働けることを意味します。
これはつまり、習得に技術や時間が必要な「鑑別」や「治療」をマニュアル化もしくは仕組み化している可能性があります。高い技術を身につけたい若手治療家には、物足りない職場環境だと言えるでしょう。
他にも、求人票に記載されている労働条件を見る方法もあります。治療院業界の平均的な労働条件についてはこちらで解説しています。
あなたは何を重視する?自分の適性を知ろう
私たちは治療家の転職・就職エージェントですが、もっと言うと自分たちのことを治療院業界の就職支援センターだと思ってやっています。
夢を持っている若手治療家には、しっかり技術を学べる治療院に就職してもらい、長く活躍できる治療家になって欲しいと強く願っています。
あなたはどんな整骨院で、何を得ながら働きたいですか?
自分の価値観に向き合い、自分のタイプを知ることで、どのような治療院と相性が良いのかが分かってきます。
自分だけで難しいと感じたら、ぜひ若手治療家向けの適性検査を受けてみてください。
弊社がオリジナルで作成したもので、いくつかの質問に答えるだけであなたの価値観やタイプが分かります。
誰でも無料で受けられますので、ぜひ受けてみてくださいね!