2025.07.29
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採用人数から治療院を分析!採用人数が“1人”と“100人”の院の違いを解説

治療業界では「新卒を1人しか採らない」という院もあれば、「毎年100人採用する」という院もありますよね。

同じように国家資格を持った治療家を募集しているのに、なぜここまで採用人数に差が出るのでしょうか?

実はこれは単なる規模の違いだけではなく、以下のような院の“内側の事情”が深く関わっています。

採用人数からわかる院の事情

  1. 育成の仕組みがあるか
  2. 離職率が高いか
  3. 分院展開の計画があるか

そこで今回の記事では、採用人数から見えてくる採用と離職の裏側を解説していきます。

自分に合った職場選びの参考にしてください。

この記事の監修者

株式会社じんじあいであ

代表取締役・塩田
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1986年生まれ。千葉市出身。3児の父。 2018年(株)じんじあいであ設立。 整骨院業界に採用という角度から貢献するため、教育・運営・店舗展開なども他面的にサポート。 人材供給だけでなくフォローアップ、院運営のコンサルティングも行う

なぜ毎年100人も採用できるのか?その秘訣は「仕組み」

まずは年間100人単位で新卒を採用できる治療院について考えてみましょう。

このような大量採用が可能な院には、必ずと言っていいほど「社員育成の仕組み」が整っています。

具体的には、下記のようなものが備わっていることが多いです。

よくある社員育成の仕組み

  1. 新人教育用のマニュアル・カリキュラムがある
  2. 現場指導のスタイルが統一されている
  3. 本部スタッフがバックアップを行っている
  4. 定期的な研修・勉強会が制度化されている

こうした体制が整っているからこそ、新人を大量に受け入れても数ヶ月で現場に立てるよう育成することが可能なのです。

これは飲食チェーンで例えるなら、ファミレスのデニーズのような仕組み。

パスタソースは大きな工場があるセンターキッチンで一括調理し、各店舗ではパスタとソースを茹でて和えるだけ。

どのお店でも一定の品質でパスタが提供できるようになっていますよね。

治療院業界も同じように仕組みを整えることで大人数の採用が現実的になります。

1店舗3人以上採用する院は要注意!採用数から「離職率」を見抜く

ただし、大量採用をしているからといって、必ずしも社員育成がうまくいっているとは限りません。

中には、一定の割合のスタッフが辞める前提で採用しているケースも存在します。

たとえば、50店舗ある治療院グループが毎年150人を採用しているとしたら、単純計算で1店舗あたり3人。これは異常に高い採用数です。

新しく分院展開する予定があれば別ですが、仮に出店計画がなければその裏には「高い離職率」が潜んでいる可能性があると考えるべきでしょう。

採用の多さだけに目を奪われず「なぜ?」を一歩掘り下げてみることが大切です。

本当に教育の仕組みがあるから採用数が多いのか。

それとも、スタッフがすぐ辞めてしまうから新卒で補充しているのか。

ここを見極めるのはなかなか難しいと思いますが、合同説明会や面接で「離職率」「1年後の定着率」「配属人数」などを具体的に聞くこともひとつの方法です。

会社に直接聞きづらいという方は、治療院業界専門の求人を取り扱っている私たち「じんじあいであ」にも相談できます!

この業界の求人をたくさん見てきているので「こういう可能性もあるかも」とアドバイスできることがたくさんあるかと思います。

治療院業界で働く先輩たちの就職・転職のリアルはこちらの記事でも紹介しています。

少人数採用の院は“教育に時間をかけられる”のか?

「新卒1人だけを採用しているなら、きっとじっくり育ててもらえるはず」

そんなイメージを持つ人も少なくないでしょう。

たしかに少人数採用の個人治療院には現場での密な指導やマンツーマンのサポートを期待したくなりますよね。しかし、100%そうだとは限りません。

特に個人院の場合は教育体制が整っていないことも多く、指導が属人的になりがちです。

つまり、院長が教えるのが上手で丁寧な人ならあなたも技術を学べますが、逆に「見て覚えて」というタイプの院長だった場合はほとんど何も学べないまま数ヶ月が過ぎてしまう可能性もあります。

また、個人院は施術・会計・掃除・受付・マーケティングなど、治療院経営に関するすべての業務を数名で回しているため「教えたくても物理的に時間がない」という忙しい院もあります。

その結果、「思っていたのと違った」「何も教えてくれない」という理由で、わずか数ヶ月で辞めてしまう新卒スタッフも少なくありません。

教えてくれないから辞める?その前に考えてほしいこと

実際に弊社じんじあいであのもとにも「今の院では技術を教えてもらえないから辞めたい」という相談がよく届きます。

でも、そんなときに必ず聞くことがあります。

「あなたは院長や先輩に、教えてくださいと伝えましたか?」

すると「自分からは言えてません」「院長が忙しそうで…」という答えが返ってくることも少なくありません。

もちろん、教える側に余裕がないという問題もありますが、「待っていれば誰かが教えてくれる」という姿勢では、どんな職場でも学びは得られにくいのが現実です。

特に治療業界は“職人の世界”でもあります。

積極的に学ぼうとする姿勢を心に秘めておくだけでなくしっかり行動に移すことで、それ自体が評価されることもあります。

もし、あなたが今の職場に不満があるとしたら、まずは以下を自問自答して振り返ってみてください。

  • ・自分から働きかけたか?
  • ・今の場所でやれることをやったか?

これは次の職場で自分が成長するためにも必要なプロセスです。

少し厳しいように聞こえるかもしれませんが、私たちはあえてそこを大切にしています。

「せっかく入った職場だけど、何も得られずに終わってしまった」と感じてほしくないから。

そして、「次こそはうまくやりたい」と思っている人にこそ、前に進む力を身につけてほしいと考えています。

まとめ:採用人数から治療院の分析をしよう!

治療院選びにおいて「この院は新卒を何人採っているか?」という情報は、ひとつの大きなヒントになります。

1人しか採用しない院には、マンツーマンの手厚い指導があるかもしれませんが、反対に「教える体制がない」可能性もあります。

100人単位で採用しているグループ院には、教育の仕組みが整っていることもありますが、「離職前提の補充採用」や「仕組みありきの治療」になっているケースもあります。

大切なのは、表面的な数ではなくその背景にある仕組みや意図を見抜くこと。

そして、今いる場所がうまくいかないと感じたときには、自分の行動を一度振り返ってみてください。

教えてくれない環境でも、自分から動けば見える景色が変わることもあります。

それでも合わないと感じたときには、新しい場所に進むのも前向きな選択です。

ただし、「逃げ」ではなく「納得」のうえで選ぶこと。それが自分のキャリアを前に進めるうえで最も大切な姿勢です。

焦らず、正しく情報を見て、自分にとって最良の判断をしていきましょう。

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